同社のビジネスマッチングサービスの最大の特徴は、SaaS型のプラットフォームとリアルの交流会の「場」と「機会」の提供することで「紹介でビジネスを生む」という仕組みだ。会員同士だけでなく、同社のリードもオフライン・オンラインの両方から獲得しており、既存の会員やパートナーから同社へのリードはご紹介だけで月200件を超える。小原氏が所属するアライアンス推進室がリードに対してサービス価値を感じてもらえるよう会員登録と交流会への体験参加を促し、ユーザーサクセスチームが登録したユーザーのサポートを行う体制を構築している。
「しかもご紹介いただいた企業やビジネスパーソンが多いので、むげにはできません。ただ、これまではその情報をスプレッドシートで管理していたため、ご紹介実績や顧客情報の更新性が悪く、リアルタイムで状況を確認しにくい状況でした。そこでCRMツールを導入してCRM、SFA、CSを跨いで、リードを一元管理するためにマーケ・セールス領域のデジタル化を図っています」
リードソースごとの商談化受注率のリアルタイムの可視化など詳細な分析に裏付けされたセールス実現が目標だ。実現できればより確度の高い営業活動が可能になる。営業生産性の向上、サービスの無料体験率・受注率の上昇が実現できれば、結果として有料会員数や売上の増大につながる。
「スプレッドシートでの管理では活動記録以上の活用が困難だったのが大きな課題です。更新作業そのものがアライアンスチームの手間になりますし、分析するために情報を整理しなければらないのも負担でした。CRMとSales Rush Boardを導入することで、よりデータを活用しやすい環境の構築を目指します」
小原氏が同プロジェクトにジョインしたのは2022年1月頃。それまでは他社で勤めており、CRMの導入から運用まで携わった経験を持つ。
「前職では手探りでCRMを導入し、運用体制を構築するなかで様々な失敗も成功も経験してきました。CRMとSales Rush Boardの導入で実践しているのは、導入する段階からメンバーに実際に操作してもらうことです。私のようなPMだけでなく実際にツールで作業する人の意見はとても重要ですし、そのような機会をつくることで協力も得られやすくなります。実際、今回のCRMもデータ入稿などの実際の業務につながる作業なども実装前に操作してもらいました」
また、「最初から全部やらない」というのも営業・マーケティング領域のDXにおいては重要だという。
「見たい指標や効率化したいフローは本当にたくさんありますが、一度に実現しようとしないことも重要だと思っています。一歩一歩、目標に対してツールや運用体制の改善を図る必要があるでしょう。そのためには現場はもちろん、ベンダーとの密なコミュニケーションが欠かせません。Sales Rush Boardはサポートの手厚さやダッシュボードなどのカスタマイズ性が非常に魅力的だと感じています。基本的な機能はCRMには備わっていますが『紹介者別のリード管理』など、既存の機能だけでは難しい指標の可視化の実現もゆくゆくはお願いしたいと考えています」
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会社名:GMOコネクト株式会社
代表者:代表取締役社長兼CEO 安田 暁史
事業内容:IT・ソフトウェア・ビジネスサポート
本社:東京都渋谷区桜丘町26-1セルリアンタワー7F
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